少し遅れのお盆(里帰り)

 9歳の息子一土が楽しみにしていた夏休み、計画していたメインの湯布院・八女旅行(実家へのお盆参り)が、大型台風接近によりキャンセルせざるを得なくなり家で静かにやり過ごすお盆となりました。

 今夏の暑さは、ここ数年の異常さに増して更に40度超えという地方が続出、しかも日本海側や北海道なども関係なく、日本国中が猛暑に見舞われました。そしてお盆には、これまでにない大型の台風が日本列島を縦断するという事態になりました。

 

 そのようなことで、我が家は急遽お盆過ぎの22〜23日、鳥栖に一泊して八女の実家の仏様に参るということにしました。先ずは初日、一土希望の九十九島のマールシーリゾートの「海きらら」水族館とパールクイーン遊覧(無人島巡り遊覧船)を、そして鳥栖のアウトレットの近くにある2段ベッド部屋のあるホテルに泊まり、次の日に八女の実家の仏様に参った後義姉と一緒に入院中の兄を見舞いました。

 パールシー水族館「海きらら」へはこれまでも二回行っており、“また行きたい”という一土のリクエストに応え、朝9:30頃マイカーで出発し午前中余裕で佐世保市鹿子前のパールシーリゾートに到着、パールクイーン(九十九島巡り遊覧船)出港直前でタイミング良く列ばずに乗船できました。蒸し暑さはありましたが、雨に降られず普段の陽射しもなく、美しい無人島の間を縫う遊覧を爽やかな潮風を受けながら楽しむことができました。約50分の遊覧を楽しむとお腹の空き具合のよろしく少し遅めのお昼時間になっており、パールシーの手頃な海鮮の店に入りちゃんぽんとにぎり寿司のセットを食べました。それが思いがけなく美味しく、お腹だけではなくさらに満足しました。

 さて、メインの水族館「海きらら」に入館、一土は小さい頃から鮫が大好きでいつも鮫の絵を描いたり粘土でつくったりしていましたので、鮫の実物を見るのも一つの楽しみでした。しかし、この水族館には小さいのばかりで数も少なくちょっと物足りなかったのですが、真珠貝から真珠を取り出す体験とイルカショーを観て新たな良い想い出になったのはと思っています。

 パールシーリゾートを早目の16:00頃に切り上げ、今度は来た高速道路を反対方向の武雄ジャンクションから福岡方面の鳥栖のICへ、約1時間で鳥栖アウトレットに近いホテルにチェックイン、夕食までの間しばらくホテルでゆっくりしました。このホテル周辺は通りが広く、特に歩道のゆったり感は気持ちよく、他では余り見られないまちづくりとなっています。通りには、おしゃれな店がゆったりと並んでいて、お寿司屋や手作りのパン屋、珈琲店などの食べ物屋もあります。夕食はそのお寿司屋で、翌日の朝食を珈琲屋で美味しくいただきました。

 ホテルのベッドは、ダブルベッドと上の一部に2段ベッドが備わった家族向けの部屋で、子どもと親の3人家族にはぴったりです。寝相の超悪い息子は、上段だと落ちる危険性があるので、上のベッドに寝るのは毎回私です。お陰で、結構熟睡できます。翌朝、早目に楽しみにしていた珈琲屋でモーニングサービスを、ゆっくり時間をかけて美味しくいただき、国道3号線を南下し八女の実家に時間通りの10時半過ぎに着きました。玄関には先に義姉が出迎えてくれ、4〜5ヶ月振りの再会となりました。

 私たち家族は、早速仏間にお邪魔し、先祖への報告と吉田家のこれからの健康と息子の将来を見舞ってもらえるようお願いをしました。その後、座敷縁側でお茶をいただきながらしばらく団欒をして兄の入院している広川の病院へ行きました。

 兄は、私たち男ばかりの4人兄弟の一番上の長男で、八女の実家に残り吉田家を継いで早く(63歳)亡くなった父の後、私にとっては父親代わりになり東京の大学まで通わせてくれました。普通だったら、大学を諦めなければならないところを、4人共に同様に大学に通うことができるよう母親と兄たちで面倒を見てくれたと後に母親から聞きました。しかし、どうも長男の兄だったらしいということも後で分かりました。私は、そのような兄に感謝はしてもお返しができないままこの日になってしまいました。

 すでに、話ができない程に衰えた兄の姿を見ると涙がでるだけです。痩せ細った手を両手で握り、手の甲をさすりながら“さとしですよ、会いに来ましたよ。どこか痛いところはないですか?さとしですよ…”とただただ顔を覗き込むだけでした。最初に、そう声をかけた時、目しっかりと開けて私の顔を見てくれたように感じています。しばらく間そのようにしていたら、兄は眼を閉じたままに穏やかな表情になり眠るについたようでした。短い時間のお見舞いでしたが、そのよう様子を息子と家内に見せることができて私の気持ちも落ち着きそっとそのまま“また、来ますからね”と心の中で兄と言葉を交わして別れました。

 兄の見舞いを終えるとまた義姉を実家まで送り、その後私たち家族だけで佐賀のYOU ME TOWNにより佐賀大和ICから帰路に着き無事に帰宅しました。