歳をとるということ   受け入れます

 団塊の世代の一員である私も、今年はめでたくと言って良いものなのか古希を迎えることになります。今日でこそ、こうしてのん気なことを言えますが昔だったら間違いなく迎えられませんでした。

 私は、丁度6年前の2月急性心筋梗塞で倒れ救急車にお世話になりました。市内の救急病院を経由し隣市の国立長崎医療センターに緊急入院をし、カテーテル手術により心臓冠動脈の拡張とステント留置(金属メッシュパイプ設置/動脈内狭窄部補強)を施してもらい、胸の切開なしのリハビリ期間を含める3週間ほどで日常へ戻ることができました。そして、引き続き定期検診に通い、他の狭窄箇所の拡張と別の冠動脈に新たなステント留置を、また3本目の冠動脈の拡張を言う具合に処置をしてもらいながら元気に過ごしています。主治医の先生によると、私の心臓はすでにポンプ能力低下と身体全体への新鮮な血液供給能力が落ちており以前のようにはいかない、そして以前のような状態には戻らないということだそうです。要は、いかに最後の着地点を伸ばすか、ソフトランディングさせるかがテーマだと教えてもらいました。

 私たち日本人男性の平均寿命は80歳を超えていますが、身近な所にも82歳になる兄や義父(家内の父親)がおり、義父は私の自宅から徒歩5分という距離にある古い電気屋現役時代からの店舗兼住宅の2Fに住んでおり、5年前に義母を亡くしてから一人暮らしになっていました。70歳後半とは思えない元気な義父は、長年続けてきた大きなイベントなどの音響設営(PA)受託や昔からのお得意さんのアフターなど、アナログ時代に培った電気修理等の技術と人柄を買われまた後身の指導を兼ねて仕事をしていました。ところが今年1月或る朝、義父が倒れたという知らせがお店の方から入り家内と一緒に慌てて駆けつけると、顔面の左目辺りに打ち身と擦り傷と左首の痛みに意気消沈しソファーに座って休んでおられていました。最初に異変に気づいた店のスタッフによると、毎日朝の日課となっている店舗駐車場側入り口ドアのシャッターを開けていた時に倒れていたらしく、その状況を発見し”どうしたんですか?”と話しかけたところ意識が朦朧として顔面に打ち身、慌てて2階の自宅まで連れて行ったとのことでした。その後社長が様子を見に行かれ、家内へ急いで電話連絡をしてもらったということでした。

 独り暮らしをしている義父は、昨夜毎年恒例となっている消防団の出初め式の夜の会食会に出かけて少々酒を呑み帰宅後、座敷の畳の上で転んだらしく酔っ払ってのことだろう位にしか思わなかったようですが、その翌朝の出来事となりました。

 

 駆けつけた時は、義父の様子はすでに意識は戻り椅子に座って落ち着いていましたが、すぐ救急車を呼んで市内の脳外科M病院へ救急外来で駆け込みました。CTスキャンや脳波等の検査はすぐ終わり、先生の話によると検査の結果は特に悪い所は見当たらないということでした。とにかく良かったと胸を撫で下ろし、水分を十分に摂りましょうねという位のことですぐ帰宅しました。ところが、翌朝食後、また食卓の椅子に座っている時突然白目をむいて頬が少し赤らみ意識を失ないガクガクと震える症状になったのでまた救急車を呼んだ、と泊まり込んでいた義妹のMちゃんから連絡、今度はMRIなどの追加検査をしてもらうこととなりましたが、またもや前回と同じく検査結果は異常なし。M脳外科としては心療内科や循環器系の可能性があるので、主治医のM病院と相談してどちらかの病院で調べれた方が良いですよとアドバイスをもらい、結局主治医M先生の紹介により市内のI総合病院での再検査入院となりました。

 こちらのI総合病院においても、1回目の検査ではそんなに深刻ではない不整脈(期外収縮)は見られるが他には特に見当たらないということで、不整脈を整える薬の処方程度で退院になりそうになりました。私たち家族としては、朝食後に起きる頻繁な失神症状のことに納得できず、何か原因が必ずある筈だと失神を繰り返す状態のまま退院とはおかしいと思い、カテーテル検査を強くお願いしました。すると、やはりこちらの予測通りで心臓冠動脈2箇所に狭窄箇所発見、一箇所は心筋梗塞寸前でその場でステント留置となりました。循環器内科のY先生によると、このような状態にまで狭窄が進んでいたのに自覚症状がなかったというのは、大変珍しいと。施術後は、失神等の症状は治まりいつもの日常生活に戻ることができ、どうも失神等(不整脈)の原因は心臓冠動脈の狭窄だったようです。もう1ヶ所については、様子を見ながら少し時間を置いてからにしましょうということになりました。

 

 義父は近くに住んでおり夜だけ独りでしたが、病気してからは誰かが必ずそばに居ないと心配な状態になり義妹Mちゃんが泊まり込んだり我が家に泊まったりという二重生活になりました。このままでは皆が落ち着けず、近々我が家の方へ引越しをしてもらおうと考えている所です。

 我が家では、息子の一土もじいちゃんじいちゃんと遊び相手が増えて楽しそうにしており、三世代同居の少なくなった時代になった今日、家族の暮らし方について自らの問題としても考えさせられることが多々あります。